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『博士の愛した数式』  数に秘められた神秘、人に‘詰まった’優しさ。

角川エンタテインメント
博士の愛した数式

出演■寺尾聰、吉岡秀隆、浅丘ルリ子、深津絵里

監督■小泉堯史




<ストーリー>

家政婦をしている杏子はある日、80分しか記憶を保つことが出来ない「博士」と呼ばれる気難しい数学者の世話を任される。彼との毎日リセットされる生活の中で彼女は息子とともに、不思議でロマンティックな数式の世界に触れ、次第に何気なく身の回りにあふれている数字の考えもしなかった美しさに驚き、魅せられてゆく……。



2006年 日本

(「映画生活 博士の愛した数式 」より 引用・抜粋)






第一回本屋大賞、第55回読売文学賞を受賞した小川洋子の同名小説を『雨あがる』で2001年日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した小泉堯史監督が映画化。


私は深津絵里さんが好きなのと予告編を観て「絶対観にいこう!」と思っていた作品で、寺尾聰さんと吉岡秀隆さんも出演しているということもあり、かなり期待していました。


冒頭は意外なすべりだしで勝手に想像していたものとは違ったのでいったいどのような展開になるのかと思っていましたが、吉岡秀隆さんが登場し彼の表情と話し方に心が和むと共に、深津絵里さん演じる主人公の息子だと言う事が分かり、どのように話しが進んで行くのだろうと思っていましたが、吉岡さん演じる「√(ルート)」が博士と母と暮らした日々を語る形式とはあまり予備知識をもっていなかった私には意外であると共に、期待と好感が持てました。


女でひとつで息子を育て、家政婦をしている主人公が初めて博士の家に行ったシーンは博士がいったいどのような人なのだろうかと主人公と同じように思い、緊張してしまった。その後最初に玄関で主人公と博士が会話するシーンは博士がどういう人なのか?という問いに対する答えが返ってくる・・それは博士の主人公に対する数字が絡んだ問いかけが優しく、どこか神秘的で博士という人が分かる。そして主人公と同じように博士に対する興味がわく。このシーンでの会話に博士の魅力が詰まっているからです。


主人公が家政婦として博士の家で働き始めたばかりの前半は博士の台詞、行動が不思議で観るものを引き込みます。「数と愛を交わす」という博士の発言に主人公と同様に驚きましたが、それほど博士が数に対しての思い入れが強い・・というか愛しているということがストレートに伝わってきます。


主人公の息子が博士の家を訪れるようになってからストーリーが新たな展開に。博士と主人公、息子の3人の生活は観ているだけで癒され、孤独な心をもった三人がひとつになる・・劇中に博士が説明する‘友愛数’を体現しているかのよう。三人の生活のなかで博士は色々な事を二人に教え、二人も博士に与える。美しい映像と共に美しい三人関係が描かれ、80分しか記憶が保てない博士も記憶とは別に心で大切なものを保っているのだろうと思いました。台詞とジェスチャーでよく「心」が出てくるのですが、記憶よりも心が、今を精一杯生きることが大切なのだということが伝わります。


『博士の愛した数式』というタイトルだけあって数にまつわる話しもたくさん出てきます。文系の私は数学が苦手でしたが、博士が語る数にまつわる話しは抵抗がなく、寧ろ知的好奇心がくすぐられ数に親しみが湧きます。主人公の息子役の吉岡さんが数学の先生となっていて、博士の話しを生徒たちに語ると共に博士に教わった数学を説明するのですが、博士と同様とても楽しく、数が持つ魅力が伝わり、数学に対する考え方が変わります。こんな先生がいたら数学嫌いの子はいなくなるでしょう(笑)


作品をより素晴らしいものにしているのは出演している俳優の演技も大きな要因で、主人公を演じている深津絵里さんの溌剌とした演技と透明感があるが、時に凄みがある声、細やかな表情がとてもよかったです。深津絵里さんは『踊る大捜査線』で「青島君!!」と叫ぶ時の声がとても良いなぁと思って以来演技と共に声にも注目しているのですが、深津絵里さんの声は女優に適しているというか女優になるために与えられたかのようです。俳優は男女問わず声質って結構大切だと思うので。


博士役の寺尾さんは博士になりきっていました。博士の持つ孤独感、やるせなさ、優しさ、誠実さ、数への愛など博士の心情を見事に演じていました。博士が悲しい表情を一瞬みせるシーンがあるのですが、このシーンでは表情で全てを物語っていて涙が出てしまいました。このシーンでは主人公の子供「√(ルート)」の少年時代を演じた斎藤隆成くんの表情も素晴らしくこのときの「√」の感情が伝わりました。

浅丘ルリ子さんが演じる義理の姉も妖艶で作品にミステリアスな部分を与えています。吉岡さんは大人になった「√」があっていて、吉岡さんの優しい雰囲気が作品にマッチしていました。この作品のキャスティングは良いと思います。


ときおりクスっと笑えるシーンや涙を誘うシーン、そして美しい映像と感動増す音楽が心地よく、優しさに満ちた作品となっています。鑑賞後は爽やかで、そして幸せな気分にさせられる。

あれこれ言うよりも‘‘良い映画’’。この一言に尽きる。多少気になるところがあったとしても作品がやや幻想的な作りに」なっているためか突っ込む気はなくなりました。気になる方は気になるのでしょうがね(^^ゞ



時間があったら原作も読んでみたいです。





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博士の愛した数式@映画生活



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コメント

非公開コメント

1 ■皆様に

勧められて、本を今読んでいます。
本が先だと、博士のイメージもちょっと
違った感じです。

2 ■>hiropooさん

やはり本を先に読むと博士や作品に対するイメージが違うんですね。
私は原作を読んでいなかったので楽しめたのかもしれません。

4 ■いえ、

私も原作読む前に
見ましたワン!おほほ。

5 ■原作未読

 TBありがとうございますm(_ _)m

 これほど素晴らしい作品なので、
なんとか時間をみつけて、原作も
読んでみたいと。

 純粋に深っちゃんの演技に身も
心も温かくなりました。

6 ■良い映画

初めまして。TBありがとうございます。
まさに「良い映画」の一言ですね。同感です。
深津さんは大好きな女優さんなのですが、
今回の杏子役は特に光っていたと思います。
早く原作も読んでみたいところです。

7 ■TB&コメントありがとうございました

私もあんな風に素敵に数を教えてくれたならもっと数学が好きになれていたんだろうなぁって思います。
博士の語る数字はとても温かみがあって聞いてるだけですご~いと思っていました。

8 ■>ミチさん

コメント&TBの返信有り難うございます(^^)




原作を読んでいる方でも満足いく作品になっていたということでしゅうか。原作を読んでいる方で映画に不満という方もいますし…やはり映画の感想は十人十色ということですかね(^^)




原作、映画を気に入ったので読んでみたいと思ってます!

14 ■>Zeroさん

そうですね(^^)おとぎ話のような作品でしたね。最高の現実逃避ができました(笑)




優しさがスクリーンから溢れそうな素敵な作品でしたね。

16 ■>はっちさん

最近の邦画は勢いがありますよね(^^)

優しい気分になる映画・・・まさにそうですね。この作品は優しさが詰まった癒し系えいがでした。

私も時間が出来たら原作を読んでみようと思ってます(^_^)

18 ■>cherryさん

私も数学が苦手なので、博士に数学を教わっていたならば数学好きになっていただろうな~と思いました。

博士の教え方、良いですよね。

19 ■無題

RAINさん、こんにちは!この映画、DVDで見たのですが是非映画館で見たかったです。ストーリーも感動ものでしたが、長野県のロケーションも素晴らしかったですよね。
あと、勝手にすいませんが、rainさんのブログ、自分もブログ村に登録しているので、映画村のお気に入りメンバーで登録させていただきました。ヨロシク!

20 ■>キュブ零さん

私は映画館で観たのですが、感動のあまり泣きました。上映終了後目を真っ赤にして出て行くのが恥ずかしかったです(笑)

そうなんですよね~風景が素晴らしく、美しい映像なのでより感動が増すんですよね。

お気に入り有難う御座います!私もキュブ零さんのブログをお気に入りにさせていただきました。今後とも宜しくお願いします。

21 ■コメントありがとうございます

この映画、とっても優しくて、更にレビューで書かれているとおり、役者さんがよかったですよね。原作の方も素晴らしい作品なので、読みやすいし、ぜひ読んでみてください。

22 ■>exp#21さん

優しさに溢れた作品でしたよね(^^)出演者全員の演技も暖かみがあり良かったです。

原作は買ったもののまだ読んでないんですよ(-.-;時間が欲しいと思う今日この頃です(^^ゞ


何度かTBしたものの、反映されないので時間をおいて、またTBさせて頂きますね。

23 ■こんばんは!

博士と杏子、ルートとのやり取りを観ていると癒されました。

rainさんも言っている通りに、僕も、知的好奇心をくすぐられました。

また、遊びに来ますね。
それでは、失礼します。

24 ■>Genkenさん

三人のやりとりは心が温まり、癒されましたよね。映像も美しかったですし、好きな作品です(^_^)


博士の教え方といい、知的好奇心くすぐられますよね。
プロフィール

るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


■物凄いマイペースにやっているので不定期更新です。
なるべく観たものは全て感想を書きたいなと思っていますが
書かない or かなり時間が経ってから書くこともあります。

■映画、舞台、好きな俳優、ドラマの話が多めです。
感想はあくまで私個人のものなので「あ~この人はこう感じたんだ」程度に受け止めてください。



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