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『箪笥』  箪笥に秘められた悲しい秘密。

アミューズソフトエンタテインメント
箪笥

出演■イム・スジョン、ムン・グニョン、ヨム・ジョンア、キム・ガプス
監督■キム・ジウン




<ストーリー>

父に連れられ、ソウル郊外の家に帰ってきたスミとスヨンの姉妹。若く美しい継母のウンジュが2人を迎えるが、笑顔の奥には冷たい表情が浮かぶ。姉のスミは異様なまでに妹スヨンを気遣い、ウンジュへの不信を顕わにした。その日から、家の中で奇妙な現象が起こり始める。


2003年 韓国

(「映画生活」より 引用。)





 『クワイエット・ファミリー』『反則王』『甘い人生』のキム・ジウン監督作品。キム・ジウン監督はコメディーからサスペンスまで幅広いジャンルを手掛けています。


不吉な予感がしてしまう陰鬱な雰囲気と、二人の美しい姉妹の姿のアンバランスなようで融合している冒頭のシーンはまさに美しくも残酷な本作を表したシーンであり、ラストに繋がっているこのオープニングシーンの作りは見事。最初から観るものを引き込む。


このシーンで姉妹の新居となる古びた木造の一軒家が映し出されるのですが、この家のデザインが本作にっぴったりで、怪しげな雰囲気を持ち、中に入りたくない・・・とさえ思ってしまう。デザインといえば姉妹が着ている服、部屋の壁紙、カーテン、家具などがおどろおどろしい本作とは対照的に可愛らしいもので、姉妹のあどけなさや、可愛らしさを表すとともに、そんな少女達が抱える深い悲しみがより増して感じ取れる。部屋の壁紙は本作の原作である韓国古典『薔花紅蓮伝』を表している。本作は美術が素晴らしく、作品のテーマや姉妹の心情、美しくも残酷な結末を表すなど実に手が込んでいる。                                                                

作品全体の冷ややかな映像は登場人物たちの人間関係と悲しみ、憎しみの念を表しているかのようで、独特の世界観を作り上げる。カメラワークも凝っていてなかなかいいのですが、懲りすぎて複雑化しているのが難点。


またホラー映画としているためにホラー特有の映像(貞子似の幽霊など。)がやはりあるのですが、この作品には全く必要なかったと思います。と言うのもこの作品、最初はホラー色が強く感じられましたが、ラストに向かうに連れ、これは単なるホラー映画ではないと思いました。ホラーと言うよりサイコスリラーとジャンル訳するならばいえるかと思います。この作品は人間の深層心理を描いた作品あるので、幽霊やら残酷な映像が出ては作品の良さが損なわれてしまうので必要なかったですね。ホラー要素が無い方が難解なストーリーも、作品に込められたメッセージも分かりやすかったと思います。幽霊や血の描写などのホラーシーンを用いられたために分かりづらいものになってしまった。

ホラー映画として観た場合、特に怖くも無いですし、ホラーとしては中途半端になっているので物足りなさを感じてしまうかと思います。何度も言いますが・・・ホラーとして観ないで下さい(笑)。


この作品は様々な色彩の美しい映像が印象深く、もの悲しい音楽が心に響く。そして単に怖がらせるだけでなく哀しく切ないストーリー。愛、憎しみ、後悔…様々な感情が描かれた美しいサイコホラーだと思いました。ラストの近くの継母がスミいいうの台詞(ネタバレになるので書きませんが・・。)がこの作品のテーマであり、メッセージではないかと思います。この台詞、奥が深く、悲しい真実へと繋がっていて、真実がわかったとき劇中の台詞や各シーンに散りばめられた謎がパズルのように組み合わさる。よく出来た脚本の今までの韓国ホラーとは違うなと感心。ラストシーンとエンドロールの悲哀に満ちた音楽がとてもよく、韓国映画らしいエンディングとなっています。


『カル』『H』のヨム・ジョンアの冷ややかな表情が恐ろしい継母ははまり役。そしてムン・グニョンは守ってあげたくなるか弱い妹を、イム・スジョンは妹思いの勝気な姉を好演。頼りない父親をキム・ガプスが表情で見事に演じています。結構豪華キャストなんですよね。


因みに本作は先述の通り韓国の古典『薔花紅蓮伝』をベースに。そして『ピクニック at ハンギング・ロック 』と『乙女の祈り 』を参考にしたそうです。

この作品はネタバレ有りで語ったらものすごく長いレビューになってしまうほどストーリーは難解であると共に魅力があります。こういう作品結構好きだったりします。嫌いな方もいるでしょうがね(^^ゞ

スピルバーグがハリウッドリメイク権獲得。どういった作品になるのか注目ですね。


原題は『ア・テイル・オブ・シスターズ』、『箪笥』は邦題です。




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箪笥@映画生活


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コメント

非公開コメント

1 ■はじめまして。

こんばんは。
「箪笥」以外にも韓国のホラー作品は何作か観ましたが、これが一番秀作だったように思います。
映画館で観て、DVDで観てある程度謎解きもすっきりしたのですが、まだどうにもひっかかっている点もあります。もう1回観るかな・・・?
TBさせていただきました。よろしくお願いします。

2 ■記事の終わり頃に

何回となっていますが、変換し間違っているのでは?
難解でしょうね。

まぁ、偉く力の篭ったレヴューで
御座いますね。
結構、お気に入りですか?
私は、ふ~~んで終っちゃいましたけれどね。

ハリウッドリメイクでは、この雰囲気は消えて無くなるでしょうね。

3 ■>yumi さん

はじめまして。
私も韓国ホラーの中ではよく出来た作品だと思います。
謎は自分なりに解決しているのですが、ネタバレなしの記事を書くのがモットーなので記事には書きませんでした。DVDの特典映像や、ノベライズをみるとより分かると思いますよ(^^)

6 ■>猫姫さん

サイコもの&多重人格ものが駄目ならばこの作品はかなりつらいものとなりましたね(^_^;)

8 ■>makoto さん

こちらにもコメント有難う御座います。

この作品、難解でしたよね^^;そこがまた良いのかなと思っていますが。

この作品の継母はスミの別人格であるということで継母だと思ってみてましたが、ヨム・ジョンアが継母であるという事実は実際にははっきりしていませんよね~。スミの中で継母であるというだけで実際違うのかもしれませんし(未だ結婚していなかった気が・・)。う~ん(^^ゞ

貞子似幽霊は恐怖の具現化なんでしょうが必要なかった気がしました・・・・Jホラーの影響なんでしょうね。
プロフィール

るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


■物凄いマイペースにやっているので不定期更新です。
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■映画、舞台、好きな俳優、ドラマの話が多めです。
感想はあくまで私個人のものなので「あ~この人はこう感じたんだ」程度に受け止めてください。



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