スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『甘い人生』  甘い夢、苦い人生・・・「笑顔封印」イ・ビョンホンのアクションノワール

ポニーキャニオン
甘い人生

出演■イ・ビョンホン、シン・ミ ナ、キム・ヨンチョル、オ・ダルス、キム・レハ、エリック  他・・・

監督■キム・ジウン





<ストーリー>

 ソウルを一望できる優雅なスカイラウンジ。ここはソヌの城だ。7年かかってホテルの総マネージャーであるこの地位までのぼりつめた。冷酷なほどに頭の切れる男ソヌは、表にも裏にも通るその手腕により、裏社会にも絶大な力を持つボスの信頼と寵愛を一身に受けていた。ホテルの社長であり、ソヌのボスでもあるカン氏は、裏社会を牛耳る冷酷無比な男で、ある秘密を抱えていた。若い愛人、ヒスのことだ。カン氏はヒスに他の男がいるのではないかという考えに苛まされていた…。


 2005年 韓国

(「映画生活」  より引用)







?? 『クワイエットファミリー』『箪笥 』『反則王 』のキム・ジウン監督の新作であり、イ・ビョンホン主演ということもあって期待していた作品。キム・ジウン監督の作品は好きなので楽しみにしていました。本作は初めて日韓同時公開された作品で公開前からかなり話題になっていました。カンヌで。イ・ビョンホンと妻夫木君のツーショット会見してましたね~。

 本作『甘い人生』で第42回百想芸術大賞映画部門・最優秀男優賞を受賞。大鐘賞の最優秀男優賞は逃したものの。高い評価を得ました。



 ホテルの総マネージャーの地位を獲得し、優雅な生活をおくるソヌ。チョコ-レートケーキを食べたり、砂糖多めのコーヒーを夜景を見ながら飲んだりと、その優雅な暮らしぶりが伺えると共に「甘い」ものを出してくる憎い演出。そして冒頭からイ・ビョンホンのキレのあるアクションを観ることが出来、ソヌの今の暮らしと彼の性格をこの冒頭シーンでうまく現しています。この冒頭のアクションシーン、後半で見せるアクションと違いソヌが‘機械的’に行なっているのがミソ。そしてなんといってもこのシーンがカッコいいです・・・・例えファンでなくても一瞬で惹かるかと思います(笑)


 ボスにも可愛がられるなど表と裏の世界で上手く生きてきたソヌは、ある日ボスから頼み事をされる。それは愛人に男がいないか探って欲しい。・・・この頼み事がソヌの運命を大きく動かし、地獄への道の始まりとなるわけです。このへんで大体のソヌの結末が予想できますが、キム・ジウン監督です。何かやってくれるだろうとの期待をもって観ていました。


 ストーリーは最初は結構淡々と進みます。ちょっとテンポが悪いのではと思いましたが、この淡々としている展開が後半の展開と良い意味でのギャップを産み出したことと、愛人の調査をしている雰囲気が出ているのかなとも思いました。


 愛人役は『火山高』またドラマ『美しき日々』でイ・ビョンホンと共演した(といっても私はドラマは観ないんです(^^ゞ)シン・ミナ。彼女の純真さがまた小悪魔的で、いかにもボスが惹かれそうな感じがでています。‘普通’の雰囲気がいいんですよね。ボスの愛人というと何か派手な女性をイメージしますが、逆に良いです。ただ、予告を見る限りはたくさん出ると思っていたのでシン・ミナの出番が少なかったのが残念です。


 ソヌは人生最大のミスをし、優雅なマネージャー生活が一転。後半は怒涛の復讐劇となります。ソヌはどんなに殴られ、撃たれようが反撃する・・・・物凄くタフで、ソヌ・・もしかして不死身なの?と思ってしまうほど。


 この展開を観ていて脳裏を横切ったのがパク・チャヌク監督『復讐三部作』。ワルツ調の曲(『オールドホボーイ』のウジンのテーマがワルツ調)が使われていたり、店のセット(『オールドボーイ』ウジンのペントハウス)、赤・白・黒(復讐三部作共通)の色使いを多用しているところが何処と無く似ていることと、復讐劇に転じるあたりが少しにているかなと思いました。『西村嘉夫(ソチョン)「韓国映画とハングル」(http://www.seochon.net/) 』の『甘い人生』のレビューでも指摘されていましたが、多少意識したのかな・・・と思いました。あ、本作に出演しているオ・ダルスは『復讐三部作』に出てますね。これも偶然?

 しかし、美しく凝ったセットはキム・ジウン監督は『箪笥』でも用いているので監督の‘カラー’といえるかと思います。


 キム・ジウン監督らしいといえばラストの展開。観客にどう捉えてもいいような結末にしている点は『箪笥』と共通。人によって解釈が異なる予想に反したラストでした。このラストが無ければ私の『甘い人生』の評価は厳しいものになったかもしれません・・・監督の『箪笥』『反則王』が好きなので期待が大きかっただけにやや物足りなさを感じていたので、ラストで一ひねりしてくれて良かったです。このラストで私の中の評価が上がりました。



 作品のテーマは師弟問答の現れており、その問答を最初と最後に出し、そして繋げる作りはうまいと思いました。この師弟問答のシーンは非常に印象深く、ストーリーと、ソヌ自身に深みを与えています。


 ストイックな男、ソヌを「キラースマイル」を封印して演じたイ・ビョンホンはキレあるアクションを見事にこなし、また体当たりな演技も臆することなく演じ評価されたそうです。特に印象に残っているのは道路で若い男2人にちょっかいを出され怒ったソヌの凄まじい反撃シーン。ソヌの性格と強さが出ているシーンであり、何故かスカッとするシーンです(笑)このシーンだったか忘れましたが実際走行中の道路を使用して撮影したシーンがあるらしいですね。

 また銃の扱いに慣れていないことを細かい演技で表現しているあたり、上手いです。

 

イ・ビョンホンはラブストーリーものよりも、こういった作品の方が私はいいと思います。というかこういった作品に出ているビョンホンの方が好きですね。本作はビョンホンのPVのような仕上がりになっているといっても過言ではないと思います。

 しかし、「代表作」になる・・・とまではいえないかなと。本人は代表作になるといっていますが、そこまでのレベルではない気がします。というかまだ代表作とういのは早いと思います。これからどんどん活躍されることでしょうからね。


 暴力と復讐の連鎖、嫉妬、怒り、孤独・・・・この作品の登場人物それぞれが抱える感情が作品から滲み出て、そうした感情の爆発が激しいアクションとなって壮絶なラストシーンになっています。そこで登場する『神話』のエリック演じる殺し屋・・・・彼はこの作品にはたして必要だったのだろうか・・・話題性はあったと思いますが、あのラストシーンには不要だった気がしました。理由は書くとネタバレになりますので控えます(当ブログのモットーは「ネタバレしない」なので。たまにネタバレしてることもありますが(^^ゞ・・・・因みに今回のサブタイトルがネタバレに近いものが・・)が、彼を出すなら別の役にした方が良かったのかなと思いました。存在感はあったので勿体無いですね。


 

 全体的に映像から音楽に到るまでスタイリッシュな作品となっています。エンドロールにある映像まで洒落ているあたり、イ・ビョンホンにぴったりなのでは。


 この作品、公開当時の宣伝でラブストーリーが前面に出されていたのが気になった記憶があります。韓流ファンを集めたかったのでしょうが、この作品にラブストーリーの要素はほんのわずかで、宣伝で言われた程ありません。この作品はフィルム・ノワール。R指定が入っているのでお分かりの通り残酷な描写もあります。なので宣伝信じて観にいった方は驚いたかもしれませんね。




 

<参考>

西村嘉夫(ソチョン)「韓国映画とハングル」(http://www.seochon.net/)




甘い人生   公式ブログ

甘い人生@映画生活


にほんブログ村 映画ブログへ

?





関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

1 ■TBありがとうございました

こんにちは♪
イ・ビョンホンがすっごい甘党の役だったことが印象に残ってます(オイ!)
全編スタイリッシュで通してくださればすごく私の好きなノワールだったのですが、韓国映画ってどうしてもコメディリリーフを出したがるのですよね。
そこがワタクシ的にノレなかった原因かなぁ?

2 ■TB&コメントありがとうございました

rainさん、こんばんは。

私もエリック演じる殺し屋の登場は蛇足だったなあと思います。
もっと引き締まるエンディングが欲しかったですね。プロローグとエピローグが良かっただけに惜しいです。
ビョンホンはいい演技していますが、作品は今一歩だったかなあ、と。

3 ■この映画は好きです

rainさん、こんにちは!
イ・ビョンホンの主演作の中では、かなり好きな作品です。
前半で見せた捨て身のアクションは、すごくカッコよかったです。
ん~...でも、私的にはあの結末が納得できなくて^^;;
もちょっとストレートに終わった方がスッキリしたかなぁ?って思いましたが、rainさんのレビューを読んで、「なるほどなぁ」とも思いましたよ。
次に見る時は、また違った見方が出来そうです!^^
シン・ミナは、とにかく可愛かったですね!
愛人らしかぬ普通の女の子で、他の映画で見る顔とはちょっと違って見えました。

4 ■>ミチさん

ビョンホン、甘党だし自分に酔ってるし全てにおいて「甘かった」ですね(笑)

笑いをいれるのは監督は『反則王』というコメディーを撮っていたのもある気がしました。
コメディー入れる点でも復讐三部作に似てますね~ 


仰るように韓国映画はコメディー入れる傾向がありますね。

5 ■>ちょしさん

ほんと殺し屋は必要なかったですよね。あのまま撃たれないでソヌが倒れた方がよかったと思います。そのほうがあの師弟問答がより活きる気がしました。

確かに作品はあと一歩ですね。私も思いました。

6 ■>makoto さん

あの前半のアクションシーンはカッコよかったですよね(^^)テーブルの上に滑りみ、蹴りを入れるシーンが凄く好きです!

シン・ミナは愛人に合わないという声が多いようですが、私は逆にシン・ミナが醸し出す「ごく普通の女性」という雰囲気が逆によかったと思いました。

7 ■こんばんは!

これねぇ、、ビョンさま、悲惨すぎ、、、いくら映画でも、こういうの、見たくないです。カッとされたシーンの中には、もっとひどいのがあったようですね。
最後もねぇ、、、もっとハッキリしてくれ!って感じです。
いぁ、ハッキリされると、かえってイヤかも、、、

8 ■>猫姫さん

ビョンホン・・悲惨でしたよね(^^ゞ特にビョンホンがつるさえれて今にもさばかれそうになるシーンが物凄く観ていて痛かったです^^;



確かにビョンホンの生存を信じるならばはっきりしない方が良いですね(笑)

9 ■こんばんは!

TBありがとうございました!
この映画「色」の印象が強く残っています。柳の微妙に変わっていく色、傘の色、血の色etc.惹かれました。勿論、アクション・シーンもよかったです!

10 ■無題

TBありがとうございました。
ファムファタールとしてシン・ミナはいかがなものか??とよく言われていましたが、私も彼女の「普通」なところがよかったです。
普通っぽいんだけど、ソヌとランチしてたときのスプーンをなめながらじっと顔を見るところはチョット小悪魔的で、そういうところがあのボスも気に入っちゃったんじゃないかな、、と思いました。

11 ■>rubiconeさん

コメント有り難うございます!

rubiconeさんのおっしゃるとおり、色が印象的に使われていましたね。前作「箪笥」でも色彩に気遣っているようでした。
プロフィール

るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


■物凄いマイペースにやっているので不定期更新です。
なるべく観たものは全て感想を書きたいなと思っていますが
書かない or かなり時間が経ってから書くこともあります。

■映画、舞台、好きな俳優、ドラマの話が多めです。
感想はあくまで私個人のものなので「あ~この人はこう感じたんだ」程度に受け止めてください。



■TB、コメントお気軽に♪
(但し記事内容と関係のない物等はこちらの判断で削除させて頂きます。)
※コメントは承認制です。


※引っ越し前の記事にあるブログ内リンクは旧ブログのものです。(ランキング含)現在修正中の為リンク先には飛べません。
(旧blog⇒enjoy! MOVIE LIFE)

カテゴリ
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
検索フォーム
join
リンク
RSSリンクの表示
favorite
「踊る大捜査線THE MOVIE3」2010年7月3日公開!



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。