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『ロード・トゥ・パーディション』  復讐の逃避行・・その道の果てに見た父の愛

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ロード・トゥ・パーディション <特別編>

出演■トム・ハンクス、ポール・ニューマン、ダニエル・クレイグ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ジュード・ロウ 監督■サム・メンデス





 <ストーリー>

 1931年、米・イリノイ州。12歳になるマイケルは父・サリヴァンの仕事に好奇心と疑問を覚えていた。サリヴァンは町を牛耳るギャングの一員で、とりわけボスのジョン・ルーニーには息子のように可愛がられていた。ある日、マイケルは父親とボスの息子・コナーが敵対するギャングの一人を殺害するのを目撃してしまう。現場にいた事が知られてしまったマイケルは、口封じのためにコナーに追われることに。サリヴァンは息子を守るため、組織に背を向けマイケルを連れて逃亡の旅に出る。始めはわだかまりのあった2人だが、次第に親子の壁を越えパートナーとなっていく。だが…。


2002年 アメリカ

(「映画生活 Gaga」 より引用)




 

 アカデミー賞撮影賞を受賞し、その年のキネマ旬報ベストワンに輝いた作品。監督は『アメリカンビューティー』でアカデミー賞を受賞したサム・メンデス監督。そしてキャストもオスカー俳優が・・・・非常に豪華な顔ぶれです。


 始まってすぐは‘嵐の前の静けさ’といわんばかりに静かであり、幸せそうな家族の姿などが淡々と描かれており、作品に入り込むまでが少しかかったのですが、その後サリヴァンの息子が父の仕事について知ってからの展開は静寂と共に緊張感、そしてサスペンスタッチが加わり釘付けに。


 この映画は作品全体が哀愁帯びており、静寂の中にも胸が熱くなる要素があり、美しい映像と相俟って美しくも悲しいヒューマンドラマとなっています。アカデミー賞の撮影賞を受賞しているだけあり、各シーンが美しく撮られており、特に雨や光の具合が登場人物の心理を上手く表していた思います。ラストシーンではその美しさが残酷さと悲しさを強くする効果があったように思えました。


 父と息子、心の距離があったものの皮肉にも一家の悲劇によって二人の距離は縮まり、そして父と子という関係とは別の‘パートナー’としての関係がなりたっていく様が丁寧に描かれており、息子が徐々に成長していくのが分かり、作品の最初と最後に出る息子の台詞が深いものになっています。


 この作品にはトム・ハンクスが演じるサリヴァンとその息子とは別の親子がいる。ギャングのボスとその息子です。この親子関係とサリヴァン親子、そして血は繋がらないがボスは息子のようにサリヴァンを可愛がっていた・・・‘擬似親子’。息子は父を見て育つ・・ということが伝わります。


 また憎しみ、妬み…人間の醜い感情と、愛という美しい感情が描かれ、この作品は男達の戦いでもあり、父親の、息子を守る為に戦う重厚な親子愛の作品でもあります。

 

 ストーリーを見るとギャング映画のようですが、ギャング映画というよりも父と息子の姿を描いたヒューマンドラマと言えるかと思います。なのでもうすこしギャング映画要素があればよりボスとサリヴァンの関係などが描かれ、深みが増したのかなとも思いました。その点が残念ですね。しかし、この作品、好きな作品の一つです。


 この作品が美しく重厚感があるように思えるのは映像とストーリーだけではなく、各俳優達の演技もその一つ。トム・ハンクスがギャング役というのはどうなんだろうと思っていましたが、渋くて物静か、言葉は少ないが息子を愛するサリヴァンに合っていると思いました。ポール・ニューマンは存在感があり、苦悩するボス役を好演。サリヴァンと対峙するシーンの演技、よかったです。


 しかし何と言ってもこの作品でよかっやのはジュード・ロウ。今までの彼とは全く異なる役柄で、サイコキャラを熱演。ジュード・ロウは容姿を醜くし(といってもさ程醜くは無いのですが…やはり美しさが残ってしまう(笑))、悪役を演じています。もう、ジュードが嫌になりそうなほど、それくらい嵌っていて驚きました。


 

 この作品、実は同名のアメコミの映画化なんですよね。しかもそのアメコミのもとと言うのが『子連れ狼』。なのでこの映画を観たタランティーノは『子連れ狼』がもとなのに美しいヒューマンドラマになっていることなどに激怒したそうです。(『KILL BILL VOL.2』のパンフレットに詳細が書いてあります。)


 なるほど・・・さすがはタランティーノ!と思いました。もしタランティーノが撮っていたのならば全く違う『ロード・トゥ・パーディション』となっていたんでしょうね。・・・それはそれで観てみたい気もしました。



ロード・トゥ・パーディション@映画生活

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コメント

非公開コメント

1 ■TB&コメントありがとうございました

この映画、まずは何よりも映像が美しかったですよね。
サリヴァンと息子の父子だけでなく、他にも父子の関係があって、話に深みがあったと思います。

ポール・ニューマンの「お前でよかった」は、『フェイク』のアル・パチーノの「お前だから許せる」を思い出させました。

タランティーノの話自分もパンフレットで読みました。
これはこれで素晴らしい作品ですが、彼が怒るのもまたわかる気がします(笑)

2 ■>micchii さん

映像、美しかったデすよね。撮影賞受賞なだけあります。

『KILL BILL』のパンフを読むまでタランティーノがそんなに怒っていたとは知りませんでした。しかし怒るのも分かりますよね・・・なんか(笑)タランティーノらしいな~と思いました(笑)
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るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


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