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『南極日誌』  ・・・その白さは理性を破壊し精神の‘極限地点’へと誘う

アミューズソフトエンタテインメント
南極日誌

出演■ソン・ガンホ、ユ・ジテ、パク・ヒソン、キム・ギョンイク、ユン・ジェムン、チェ・ドクムン、カン・ヘジョン

監督■イム・ピルソン





<ストーリー>

 真っ白な氷と雪の世界。6人の男が歩みを進めていた。彼らは南極到達不能点を目指す探検隊員だ。地球上で最も過酷な場所といわれる聖地を踏みしめるため、男たちは黙々と進む。数メートル前の視界もかき消す吹雪が舞い、寒さは零下80度に達する。南極では昼と夜が6ヶ月毎に訪れるため、彼らは終わることのない昼の中で、探検を続けている。しかし、その太陽は決して暖を与えてはくれない。探検21日目、彼らは80年前にイギリス探検隊によって書かれた日誌を発見する。保存状態から文字はほとんど読めず、絵が見て取れるだけ。彼らもまた6人で編成された探検隊のようだった。だが、先のページでは、描かれた隊員の数が減っていた。彼らの身に何が? そして、今まさに探検を続ける彼らの人数も、ひとり、またひとりと減っていくのだった。


2005年 韓国 

(「映画生活 Gaga」 より引用)






 <今回はややネタバレ気味です。未見の方はご注意くださいm(__)m>

?『JSA 』『復讐者に憐れみを 』『殺人の追憶 』のソン・ガンホ、『オールドボーイ 』『美しき野獣 』のユ・ジテが共演・・・・!この話しを聞いた時はもう、嬉しかったですね~(^^)演技派俳優の共演です!しかも好きな俳優の共演。そして『殺人の追憶』のポン・ジュノ監督がワンシーンだけですが脚本に参会している・・・ということで楽しみにしていた作品でした。しかし、劇場で観ることが出来なかったのでDVDにて鑑賞(残念!)。


 ‘到達不能点’、南緯82度東経54度58分に位置し、それは地球上最も自然条件の過酷な場所である。1985年にソ連探検隊が一度だけ征服している。このことからも到達することが困難な場所である事がうかがえます。


 冒頭、白銀の世界にそんな過酷な場所を目指す6人が映し出される。そして早くも何やら不吉な予感を感じさせる映像が挿入される。


 探検21目、彼らは80年前にイギリスの探検隊によって書かれた日誌を見つける。この日誌が今後どのような事を彼らに及ぼすのか、そしてこの日誌は何のか?日誌発見シーンの描写はあまりに静かであり、それがこれから起こることへの恐怖と、その恐怖への興味を駆り立てる。そしてここで6人の関係に微妙なずれが生じる。


 ソン・ガンホが不気味な笑みを浮かべる予告編からこの作品を‘怖い映画である’と思っていたのでさらに期待が増しました。この作品、評判が悪かったけれど、自分は楽しめると信じていたのです・・・・。


 では結果として楽しめたのかというと、鑑賞後は消化不良な感が・・・・。私の中で賛否両論です。3:7の割合で・・・^^;


 この作品は『南極日誌』というタイトルであるし、予告や宣伝でも‘日誌を発見してから奇怪な事が起こる’といわれていたので、「日誌によって彼らに何か起こるのだろう。」という先入観をもって観ていましたが、実は違うんですね。この作品が目指すものは『シャイニング 』。


 『シャイニング』が雪によって閉鎖的空間となったホテルが舞台であるように、『南極日誌』も南極そのものが閉鎖的空間であり、『シャイニング』と共通している部分があります。

 同じ空間でも過酷なのは『南極日誌』の舞台・南極であると思います。外界から遮断された空間とブリザードやホワイトアウトといった自然の猛威。この過酷な状況下で6人は来る日も来日も同じような白銀の世界を見る・・・そして次第に不安になり、疑心暗鬼になり、恐怖を感じ、強い意志をもっていたが弱気になる。この南極という‘空間’が彼らを精神の極限に追い込んでいるのです。


 そして日誌は彼らの‘精神の極限の扉’の‘鍵’であったのだと思います。


 この作品のテーマは「人間の根底にある恐怖と狂気」「弱さと強さ」であり、次第に狂気と正常さの境の見分けがつかなくなることが‘恐怖’であるということなのだと思いました。


 しかし、ただ単に狂気によって隊長は不可解な行動をした・・・とは言えない。というのも随所に挿入される奇妙な描写。この描写と日誌から、これは霊的なものによって隊長は狂気に支配されたのか?(『シャイニング』を意識しているとしたのならばあり得るかな・・と。)日誌から考えると6人はイギリス隊員の生まれ変わり(輪廻転生?)・・・・などサイコサスペンスというよりもホラーの観方もできるのです。


 観客の解釈にゆだねる意図があったのかもしれませんが、なんか中途半端なんですよね^^;この作品はどちらかに絞って描いたほうが作品の深みが増したと思いますし、そのほうが俳優の演技も生きたと思います。日誌の役割も曖昧に終わっている感もありましたしね。


 良い要素は沢山あるんです。しかし上手く活かしきれていない・・・テーマは分かるが描き方が弱いので非常に勿体無いです。


 映像はニュージーランドロケをしたということで、迫力があり、自然は美しさと厳しさを併せ持っていると言う事が伝わります。またラストシーンの発煙筒の光によって全体が赤く染まっている描写は隊長の精神の極限を表しているように思え、良かったと思います。


 音楽は『リング』『仄暗い水の底から 』の川井憲次氏が担当しており、恐怖と緊張感を引き出すサウンドが良かったです。


 ソン・ガンホは次第に狂気に落ちていく隊長を熱演、表情で演技することが本当に上手い俳優であるなと思いました。ユ・ジテもミンジェの変化する心理を上手く演じていたと思います。しかし他の出演作と比べると、今一つ彼らの魅力が出ていなかったような気もしましたね。


 カン・へジョンも出演しているのですが、あの役はカン・へジョンでなくても良かったような気も・・・勿体無いです。


 

 俳優、作品のテーマ、音楽は良い。しかし盛り上がりに欠け、心理的恐怖もあまり感じず、何かが足りない・・・本当に‘勿体無い’作品。ただこの7年に及ぶ企画を映画化し、ジャンルの境をなくした作品を生み出した意欲は買います。




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南極日誌@映画生活


???





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コメント

非公開コメント

1 ■こんばんは!

あはは、、みんなの言うことは聞きましょう。
てかあたしは、ダメだと言われると、よけい見たくなるのですが、、、
川井憲次さん、売れてますねぇ、、、

2 ■こんにちは

TBありがとうございました。
なんだか、タイトルと予告みて結構楽しみにしていたのですが、
がっかりした作品でした~。
最初に出てきた白い手が、物言いげで結局
リーダーが気が触れてます!みたいな・・
TBさせて頂きますね!

3 ■>猫姫さん

いや~かなりの酷評だったのは知っていたのですが、自分は楽しめる自身があったんですよね(笑)しかし、いざ鑑賞してみると皆さんが仰るとおりでした^^;
確かに駄目だ!といわれると余計観たくなりますよね。

4 ■>へーゼル・ナッツさん

コメントどうもです!

私も俳優、ストーリーそして予告編でのソン・ガンホの不気味な笑みからかなり期待していました。

あの白い手・・・どう考えてもあのシーンを観るとホラーなんですよね。しかし結末はサイコサスペンスっぽいし・・・^^;

日誌の呪いか何かで隊長がおかしくなっていく作品化と思いきや、ちょっと違いましたね(^^ゞ

5 ■こんばんは

トラバ&コメントありがとうございます。
ホラー要素ははっきり言っていらなかったと思います。何もかも中途半端すぎて、厳しいロケだっただろうに、もったいないなぁって思いましたよ。

6 ■消化不良ですね。。

こんにちは~!
期待が大きかっただけに、内容の曖昧さにガックリしちゃいましたねぇ。
ホラーなのか、ミステリーなのか、サスペンスなのか...ハッキリせい!!と思いました。
ホラー的要素は、まったく必要なかったと思いますけど...(^^ゞ
でも、ソン・ガンホの変貌していく隊長の姿には「さすがソン・ガンホ!」と唸りました!

7 ■ソン・ガンホだから・・・

と、観たんですけどねぇ~(´~`;)
言い換えれば、ソン・ガンホだったから、これだけの雰囲気が出せたんでしょうね。
他の俳優さんなら目も当てられなかったかも知れません。
本作が目指すものが『シャイニング』だったというのは、なるほど~と思いました!
TBさせてくださいね☆。・*・。

8 ■>カヌさん

そうですね~ホラー要素は蛇足でしたね。ホラー要素を入れるのならばしっかり描いて欲しかったです。

ほんと勿体無い作品ですよね。

9 ■>makotoさん

そうなんですよね~期待が大きかっただけにがっかりでした(-_-;)

描き方が中途半端でこれはホラーなの?サスペンス??と鑑賞後モヤモヤ・・・
ホラー的要素を入れたいのはなんとなく分かるのですが、あんな中途半端に入れるのならば必要なかったですね。

ソン・ガンホがバッテリーを食べるシーンは凄かった・・・表情で演技してましたね!さすがソン・ガンホ(^^)ですね。

10 ■>なぎささん

そうですね。ソン・ガンホだから狂気に陥る様を上手く表現できたのだろうし、作品のがっかり度も軽減したのかな・・と思います(^^ゞ

『シャイニング』はかなり意識していたそうなので、そうなるとあのホラー描写を入れたことが理解できるんですよね^^;


11 ■DVD

DVD出たので、もう一度落ち着いて観てみようかと思っております。
また、“ワケワカラン”と、思わないように・・・・。

12 ■TBありがとうございました。

ソン・ガンホにユ・ジテなので期待したのですが、どうにもうにも…
途中で「これは『セッション9』だ」と気づいたのですが、しれでも乗り切れませんでした。
イギリス探検隊の手帳に意味や、幻覚なのか「何か」なのかがはっきりしないせいでしょうか?
残念です。

13 ■>うぞきあさん

私ももう一回観てみようかな~と思っています。

もう一度観るとこの作品が理解できるような・・そんな気がするのですが、何度観ても同じですかね??(笑)

14 ■>健太郎さん

私もソン・ガンホとユ・ジテ共演と言う事で期待していたのですが・・・(-_-;)

「セッション9」観てみたいと思っている作品なのですがこんな感じなんですか?

日誌の存在意義が弱かったのとホラー描写が加わったのとで作品がぼ‘ぼやけて’しまいましたよね。
プロフィール

るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


■物凄いマイペースにやっているので不定期更新です。
なるべく観たものは全て感想を書きたいなと思っていますが
書かない or かなり時間が経ってから書くこともあります。

■映画、舞台、好きな俳優、ドラマの話が多めです。
感想はあくまで私個人のものなので「あ~この人はこう感じたんだ」程度に受け止めてください。



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