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『どろろ』   妖刀を腕に、荒野を旅する二人の‘どろろ’

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(2007/07/13)
柴咲コウ瑛太

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出演■妻夫木聡、柴崎コウ、瑛太、麻生久美子、杉本哲太、原田美枝子、原田芳雄、中井貴一  他・・・・・

監督■塩田明彦




<ストーリー>

 戦乱の世で天下統一の野望を抱く武将・醍醐景光は四十八体の魔物から強大な力を与えられるが、その見返りに生まれくる我が子を捧げた。やがて体の四十八ヶ所を奪われて生まれた赤子は捨てられ、呪医師・寿海の秘術によって救われる。身を守るため左腕に仕込まれた妖刀と同じ百鬼丸と名付けられた子どもは成長し、魔物を一匹倒すごとに体の部位が1つずつ戻る定めなのだと知る。魔物退治の旅に出た百鬼丸は野盗・どろろと出会う…。



2006年  日本   PG-12


(「映画生活 Gaga」  より引用。)






 また更新が遅くなってしまいました。時間が欲しいと思う今日この頃です・・・




 1967年に「少年サンデー」にて連載開始、TVアニメ化もされた手塚治虫の同名漫画の実写化。手塚治虫の漫画はブラックジャック、ブッダ、リボンの騎士、アドルフに告ぐを昔読んだことがありますが。手塚漫画は奥が深く、社会に向けたメッセージがあるんですよね。本作の原作である「どろろ」は未読なので映画と原作を比べる事は出来ませんが、恐らく原作と比べると映画はメッセージ性、深みがそれ程感じられないものである・・・と思ったのが正直な所なのですが、本作は娯楽作として観ると面白いと思います。



 冒頭、赤と黒のコントラストにセピアとノイズかかった映像。その映像のもと広がる夥しい兵士の骸。戦乱の世、天下を望む醍醐景光は48の魔物とある契約をする。それは天下を手にする力を魔物から与えられる代わりに、生まれてくるわが子の体を差し出すというものであった。いくら天下が欲しくても我が子を差し出せと言われたら拒否すると思うのですが、醍醐景光はこの条件を飲むわけです。戦乱の世に無力な子供は犠牲になるというのはこのシーンの他にも本作では出てきます。それほどまでに追い込まれしまう‘戦’というものの惨さを描こうと言う本作の意気込みと言いますか、想いが伝わります。


 20年後、魔物に捧げられた景光の子供は成長し自身の体を取り戻すべく、腕に秘めた「妖刀百鬼丸」で魔物を倒す旅にでる。舞台は冒頭から一変して街になり、獲物を狙うが如く身を潜めるどろろの視点から客を呼ぶ女、売られる子供などが映し出され、この作品の世界がいかに荒れ、混沌としているかが伝わる。


 この街での話しは色々と見所があります、どろろが‘狙った獲物’である男たちが劇団ひとりとインスタントジョンソン(笑)やけに存在感があってなんだか笑ってしまいましたが良い味出していました。



 またここで初めて百鬼丸の腕に仕込まれた妖刀が登場。蜘蛛との戦闘シーンは華麗で動きがカッコいい。妻夫木聡ってこんなにカッコよかったのか・・・!と思うほどカッコよく撮られています。また本作では何体かの魔物が登場するのですが、動きが速くて異様な体と、このヤシガニ蜘蛛が一番リアルに思えました。他の魔物はパンフレットに乗っているデザインはとても良いのですが、その映像化となるとやはり難しいようですね。



 体を取り戻すことことを目的としていた百鬼丸は最初は心がないように思える。しかし、どろろとの出会いが彼を変え、どろろによって‘笑顔’そして‘心’を取り戻したように思いました。‘どろろ’とは「人ではないもの」などの意味がある言葉で、それを「それ良い!貰った!」と自身の名前にしたどろろ。しかしこの‘どろろ’は百鬼丸の事でもあるんですよね。百鬼丸とどろろが抱えたモノはとても辛く悲しいものであり、二人はどこか通じるものがあるように思えます。



 体は‘偽物’の百鬼丸は存在証明として「体」を得たいと思っていた・・と思います。しかし体がたとえ‘偽物’でもどろろによって百鬼丸の存在は証明されたと言え、クライマックスシーンでの百鬼丸はストーリー序盤の百鬼丸とは異なる姿がありました。


 本作には差別問題や戦争といったテーマ、生きる強さや他者の存在が与えるモノ・・・あどが描かれていたと思います。しかし・・・原作で描かれていたことは(未読ですが)おそらくもっと深遠なテーマがあったと思うのですが、本作はストーリーの深さはさほど感じませんでした。スタイリッシュさを目指したような描写があったり、どちらかと言うとテーマの追求よりも娯楽性の方が強いかなと。深さを感じなかったからといってつまらないのか、という訳ではなく、最初に述べたように娯楽大作として観ると面白いです。

 

 またアクションシーンが多いのですが、はアクション監督が『HERO』『LOVERS』のチン・シウトンなのでワイヤーアクションを多様。『HERO』でも感じたのですが、空中戦のワイヤーアクションは不自然さが目立ってしまいどうも私は苦手です。本作のアクションはなかなか観ていて楽しく、カッコいいと思う反面、先述のように少し冷めてしまうモノがありました。本作はファンタジー要素が強いので、ワイヤーアクションを取り入れてもいいと思うのですが、一歩間違えるとあのワイヤーアクションは浮くなと思いました。


 本作はアクション・ファンタジー作品として観るには面白い作品であると思います。何より妻夫木聡が好きな人にはたまらないような気がします。彼のPVといっても過言ではないほどにカッコよく撮られていましたからね。


 映画の終わり方から続編があるだろうなと思っていましたが、やはり続編製作決定しましましたね。面白い要素は沢山あると思うので、次回に期待します。




どろろ@映画生活

『美しい夜、残酷な朝 / 【box】 』

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(2005/10/28)
イ・ビョンホンカン・ヘジョン

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出演■長谷川京子、渡部篤郎

監督■三池崇史



<ストーリー>

 小説家・鏡子は<箱>に閉じ込められる夢を何度も見る。実は彼女は幼い頃はサーカスで育ち、手品師の父の舞台に双生児の姉妹と出演しており、ある雪の夜、<箱>を巡って悲劇的な事件が起きたのだ。


Amazon.co.jp  美しい夜、残酷な朝 ? より引用。)






 韓国、香港編に比べるとインパクトが弱い作品ですがホラー色が強く、邦題『美しい夜、残酷な朝』が一番合うのが本作。


 監督は『ゼブラーマン』『殺し屋1』『着信アリ』の三池崇史監督。

 ストーリーはあらすじにあるように単純なのですが、作品自体は単純ではなく、難解な印象を抱かせます。ラストにいたっては「御想像にお任せします。」と言わんばかり。


 閉じてある箱があったら開けたくなるのが人間の性ですが、鏡子の“箱”は過去の忌まわしい記憶と己の根底にある哀しい欲望が入った“パンドラの箱”だったわけです。これ以上言ってしまうと作品の面白味が薄れてしまうのでこの辺で…

 『美しい夜、残酷な朝』は『世にも奇妙な物語』に似ているのですが、この『box』なんかはまさに『世にも奇妙な物語』の一つとして放送されそうな作品です。私はこういった雰囲気の作品、結構好きですね。



 本作の良さというか見所は美しさと悲壮感漂う映像であると思います。

 日本のホラー特有の暗く静かな雰囲気に一際目立つ青色が暗い画の中に怪しげな美しさを出している。オルゴールの音色も美しさがあるものの、哀しく不気味で戦慄の幻想世界に導かれる。


 『美しい夜、残酷な朝』の公開時のコピーに“美と戦慄とエロスの世界”とありましたが本作はまさにその通り。

 影ある主人公・鏡子を演じる長谷川京子は妖艶で作品の世界で存在しているのかと思わせる不思議な存在感。しかし妖艶さでは長谷川京子よりも共演の渡部篤郎の方が妖艶なんですよ…これが。


 昔NTVで『ストーカー』というドラマが放送されていましたが、そのドラマで渡部篤郎はストーカー役で、凄く嵌まっていました。色々な役を演じている方ですが、私はこのストーカー役が一番かなと思うほど。なので本作の変質不気味な役柄が嵌まっていました(というか私のツボに嵌まったというのか(笑))。そして危うい魅力を漂わせて作品の独特な世界に溶け込んでいたと思います。



ただ先述の通り他二作よりもインパクトが弱い(いや他二作がインパクト強すぎなのもあるのですが)。鏡子の心理描写がもう少しあればよりホラー色が強まって面白い作品になったのかなとも思いました。
 





●他二作品(韓国、香港篇)のレビューはこちら。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

『デスノート  the Last name』  審判の時、‘正義’を手にするのは誰か・・・

DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]
(2007/03/14)
藤原竜也松山ケンイチ

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出演■藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香、片瀬那奈、上原さくら、藤村俊二、鹿賀丈史、中村獅童(声)、池畑慎之助(声)   他・・・・・

監督■金子修介






<ストーリー>

 死神が地上に落とした“デスノート”を拾ったのは、天才的な頭脳を持つ大学生、夜神月だった。刑事局長を父に持ち、強い正義感に貫かれた月は、ノートを使って凶悪犯を粛清し、自らの手で理想の世界を創りあげようと決意する。人々の間でささやかれ始めた救世主「キラ」の存在。一方、一連の「キラ事件」を解明するためにICPO(インターポール)が送りこんできたもうひとりの天才、通称L。神がかり的な推理力でキラの正体に迫ろうとするLに対し、知略を尽くして捜査網から逃れようとする月。そして、2冊目のノートが舞い降りる…。


2006年 日本


(「映画生活 Gaga」 より引用。)






 DVD発売前に前編が地上波放送されたので前編を観て後編にも興味をもった方が多いのか平日にもかかわらず、劇場は満員に近い状態でした。年齢層も幅広く、『デスノート』の影響力の凄さを実感しました。


 私は先に原作を読んでおり、しかも凄く嵌っていた状態で『デスノート 前編』を鑑賞したのもあり、公開時の感想は原作と比べてしまい少し満足できなかったのですが、地上波放送で改めて観たらあら不思議・・・公開時に抱いた感想とは異なり、面白い!と感じました。原作に遠ざかっていたからなのか・・・?


 前編はデスノートの持つ能力、各登場人物の説明といった役割がメインで序章にすぎなかった。なので主人公・夜神月と名探偵Lの頭脳戦があまり描かれていなかったので、その辺を後編に期待していました。


 また、原作とは異なる衝撃的な結末が用意されているとのことなので、映画オリジナルの結末に興味がありました。後編の予告を見たときは「なんだ、原作と同じっぽいな~」と思っていましたが・・・・・さて。



 冒頭は前編のラストから始まり、今回のキーパーソンであるアイドルのミサミサこと弥海砂が二冊目のデスノートを手にする。そして死神・レムが登場し、タイトルが流れるのですが、このオープニングタイトルがまたセンスがいい。前編の主題歌レッド・チリ・ホットペッパーズの「ダニー・カリフォルニア」にをバックに前編の回想とデスノートの使用法が流れ、また満月と死神の目が同じように描かれていたりととにかくこのオープニングでテンションが上がりました。


 計画通り捜査本部に入った月(ライト)とLの接近戦が開始。そんな中第二のキラと名乗る者が現れる・・・・



 後編のキーパーソンは海砂ということもあり、原作よりも海砂の魅力を出そうという事が伺える。特に海砂の過去の描かれ方は生々しく、リアル。なので海砂がどういう考えを持っているかということが自然にわかる・・というかキラを‘信仰’する動機に少なからず共感してしまう。



 そして、そんな彼女がキラに会いたいと思う一身で犯した凶行時に、彼女に向かって「人殺し」という言葉がカメラ越しに浴びせられる。その時に海砂が動揺するという演出は上手いなと思った。彼女の行いは過去の出来事を自らしているようなものである、一瞬であってもそう思う海砂の心理がよく出ていた。このほんのわずかなシーンに本作のメッセージのひとつが込められているような気にもなりました。



 本作はこの第二のキラ登場から終盤までは原作の第一部と第二部をうまくミックスし、所々は違えどさほど原作からかけ離れていない。上手くまとめたなと感心するほどです。前編よりも人間ドラマに重点をおいていたのも印象的でした。Lの魅力も全開。

 原作と大きく違うのは高田清美(片瀬那奈)のキャラクター。本作に登場する清美の先輩キャスター・西山冴子(上原さくら)のほうが外見なんかは原作の高田清美に近い気がしました。なので原作の高田と本作の高田は全くの別人と考えたほうがいいです。扱われ方も異なります。本作の高田は原作の色々なキャラクターの集合体といったもので、映画という限られた時間で『デスノート』の世界を描くのに重要な役割をもっています。またデスノートを手にした者がどういう運命を辿るのかということを表すキャラクターだったりと本作の第二のキーパーソンといえ、なかなかの良キャラクターでした。


 また後編で初登場した死神レムですが、声が池畑慎之助(ピーターですね。)が担当。これがまた合う!レムの姿はCGCGしているのですが、声の演技がそこをカバーしているように思えました。CGといえば同じ死神リュークは前編よりもリアルさが増したような気が。服の質感などが自然に思えたのですが・・・何か変わったのでしょうかね?技術が向上したのでしょうか。


 ラストに近づくにつれスリリングな展開が続き、‘原作とは異なる衝撃の結末’とは何かと考えながら見ていると・・・大体のよそうはつくのです。しかし‘読めるけれど読めない展開’が待っているんです。


 「あ~そうきたか!!こうなるのは想像がついたけれど、そういう風にするとはね」という具合に。


 この結末は原作未読のほうが数倍面白いような気がします。原作の結末はスリリングでもうドキドキしっぱなしだったものの漫画らしさが前面に出てしまっていたので(ジェバンニが・・・(笑)映画で出てきたらどうしようかと思っていました(^^ゞ)、映画の結末に納得。欲を言えば原作のように、もう少し狂気に満ちた月(ライト)を観たかったな~なんて。



 また原作とは異なり父親の視点で描かれているシーンが多いこと、そして原作の月(ライト)とLよりも非常に人間味がある二人の描かれ方が後編では前編以上に色濃く出ている。

 

 原作の月(ライト)は全く隙がないため感情移入すらしづらいキャラクターであると前編のレビューで書きました。映画版の月(ライト)は隙があるというか結構ミスするんですよね、原作ではありえないミスを。前編鑑賞時はそこが納得いかなかったのですが、後編を見て映画版の月(ライト)の良さを実感しました。原作と違い完璧さがないことがかえって心理やメッセージが伝わってきました。藤原竜也の演技が良かったのもありますがね。


 

 法律の限界に嘆き、デスノートをで犯罪者のいない世界をつくりたいという考えで行ってきた月(ライト)がしまいには「新世界の神となる!」と独裁者を目指しているかのように変わっていく様は恐ろしくも悲しい。月(ライト)の動機には少なからず共感する部分があり、完全悪とはいえない。しかし彼の行いが正義かといえばそれも違う。だから‘キラ(=KILLER)’と呼ばれる・・・・。直接手にかけていないということもあってか次第に命を軽く扱い、まるでゲームをしているかのようになっていく月(ライト)は「死神以上」と死神にいわれるほどになる。


 ではLが正義かと言えばそれもまた違うようにも思える。劇中で何度も「死刑」という言葉を表情を変えて言うLにも表れているように、実は月(ライト)とL、一見異なる考えを抱いていそうだけれど、同じ考えの持ち主であると思う。その‘正義’のあらわし方が異なるだけで。


 本作では様々な‘正義’が存在するが‘正義’に定義はない。だからといって正義の名の下に何でもしていいのかといったらそうではない。ここにもひとつ現代社会に向けてのメッセージがこめられているようにも思えました。



 


 前編と後編合わせての評価ですが・・・・あの長い原作をうまくまとめ、デスノートの世界観を描きつつ、新たなデスノワールドを作り上げたかなと思います。パンフレットに‘不快娯楽作’と監督が言っていますがその表現、結構当たってるかなと思います。後編を観ると尚更です。

 そして前編と後編のどちらが面白かったかと聞かれたのなら、私は「後編」というでしょう。まぁ前編と後編で一つの作品なので単体で評価すべきではないのかもしれませんが。



 パンフレットといえば「Lの過去をやりたい」といった言葉があったのが気になりました。やるのかな・・・?どうなんでしょう。やるとしたら小説の内容なんですかね。

(追記//Lのスピンオフ製作が決定しましたね~。)


 あ、パンフレット。今回は購入されたほうがいいかと思います。ネタばれで書かれているページが面白いのでお勧めです。


 



<余談>

 TVCMで流れているBOOM BOOM SATELLITESの『Girl』良いですね~。これを機にBOOM BOOM SATELLITESのCDを聞きまくってます(笑)。彼らは映画『アップルシード』(未見)の主題歌も手掛けているんですよね。

<前編のレビュー↓↓>

『デスノート  前編』  各々の‘正義’のために命をかけた戦いが今始まる


 デスノート the Last name@映画生活



『UDON』   一杯のうどんが奇跡を起こす!!

出演■ユースケ・サンタマリア、小西真奈美、トータス松本、升毅、要潤、片桐仁、木場勝己、小日向文世、鈴木京香  他・・・
監督■本広克行




<ストーリー>

 香川県の田舎町でうどん職人の息子として生まれた松井香助。田舎生活に嫌気がさした香助は、ビッグになるとNYへと飛び出したものの、挫折し、借金を背負って帰郷する。とりあえず借金返済のために、地元のタウン誌で働く香助だったが、編集部員の恭子と手がけたうどんコラムが大反響を呼び、うどんブームを巻き起こし……。



2006年   日本

(「UDON@映画生活特集 」 より引用。)





待ってました!本広監督最新作。


本広監督といえば『踊る大捜査線』シリーズ、スペーストラベラーズ、『サトラレ 』、『サマータイム・マシーンブルース』など手掛けて作品はヒット作ばかり。私は大の踊る大捜査線ファンなので、監督の新作はとても楽しみでした。


 製作発表の時、最新作は『UDON』と聞いて驚きました。だってタイトルが‘うどん’って・・・(笑)一体どんな作品なのか想像付きませんでした。しかし、主演はユースケ、そして本広監督×亀山P。また何かやってくれるでしょう!と期待しておりました。で、鑑賞し、どうだったのか―



 「世界を笑わせてやる!」との夢を抱いて渡米した香助は現実の厳しさを知り、故郷へ帰る。そんな彼の帰宅に気を使う香助の実家、松井製麺所の人々らの行動が面白い。また香助と恭子の出会いもコメディータッチに描かれており、最初から監督らしい笑いが続きます。


 多額の借金を抱え、職のない香助は友人の庄助の紹介で地元タウン誌にアルバイトとして働く事になった香助。これが彼と彼らの奇跡の始まり。香助のアイディアでうどんの記事を作ることになり、様々な店に‘うどん巡礼’する香助、恭子、庄介の三人のやり取りはテンポよく、観ていて楽しい。彼らと共に巡礼したい!と思いましたね。ほとんどアドリブだったそうですが、そこがまた自然に見えてよかったのかもしれません。


 また最初の‘うどん巡礼’から始まり、最後まで美味しそうな本場讃岐うどんが沢山登場。思わずうどんが食べたくなります!!中学の修学旅行で香川に行き、本場讃岐うどんを食べた事がありますが、普段食べているうどんとは全く違うんですよね~なんていうか麺に味があるんですよ。初めて食べた時は感動しました。香助達の食べる姿をみて当時の感動を思い出しました。


 前半は香助達の‘うどん巡礼’とうどんブームの到来をコメディータッチに、そして香助と父親の確執を描いています。いかにしてブームとなるのかというのもなんとなく伝わってきますし、何年か前、実際に起きたうどんブームを思い出させます(当時、近所に讃岐うどんの店が2店舗出来ましたからね~)。


 実際のうどんブームのきっかけを作った『TJ kagawa』の編集長・田尾和俊氏が団長を勤める麺通団、彼らの連載をまとめた単行本『恐るべきさぬきうどん』が元ネタだそうで、結構実話も織り込まれているようです。

 劇中に登場する袋でうどんを食べる人とか、知ったかぶり男も本当の話らしい・・・(笑)  


 前半のコミカルさから徐々にブームの光と影を描き、ブーム終焉、そして後半は前半の雰囲気と一変。感動モードに突入しますが予告で大半をみせているので展開が読めてしまうのが残念ですね。また後半は香助はじめ周囲の変化、うどんが起こす奇跡をファンタジーでみせています。




 人と人に繋がりの大切さ。人生時には回り道も必要だ、回り道したっていいじゃない?というメッセージが込められた作品であったなと思いました。



 しかし突っ込み所というか強引な所も結構あった気もします。感動演出も何故か本作では「ちょっと臭くない?」という印象を抱いてしまいました。ラストも「え???!!」というある意味意外な展開にもなんだか・・・な感じはしましたね^_^;


 

 この作品の楽しみ方は二通りあると思うのです。一つは純粋に映画を楽しむ。二つめはマニアニックな視点で楽しむというもの。マニアックっていうのもあれですが、踊るファン・監督作品のファンにっての独特の楽しみ方・・・ようするにリンクを楽しということです。今回も凄いですよ!リンクが沢山ありました。なので本作鑑賞前に監督の作品を観ておいたほうがより楽しめると思います。



 タイトルのあとすぐにリンクが!(笑)お得意の空撮が登場。大体監督作品(踊るシリーズが主かな)は空撮で始まるので、本作の瀬戸大橋の空撮にまずニヤリ!ですし、編集室には湾岸君と北署君が置かれていたり、カエル急便がでたり(カエル急便とは若干ことなるカエルキャラも登場!)、カップめんを食べたり、ビラ配りしていたり・・・挙げたらきりがありません。



 出演者も『踊る大捜査線 THE MOVIE』,『踊る大捜査線 THE MOVIEⅡ』 『交渉人 真下正義』、『逃亡者 木島丈一郎』、『サマータイム・マシーンブルース』のキャラクター、または出演者が登場。まさかOD1のあの人が出ているとは(笑)


 また香川県出身のタレント、俳優が出演していたりと小ネタが満載です。



 作品の出来としては可も不可もなくといった印象。物足りなさもありましたし、長かったかな。

 

 というものの、私はなんだかんだで楽しめました、しかもちょっと泣いてしまいました・・・・感動やさんなので(^^ゞ。



 パンフレットの本広監督と亀山Pの対談に「スピンオフやるらなキャプテンうどん・・・・」みたいなことが書いてありましたが本当にやる気なのか冗談なのか、この二人の事だから実現してしまいそうな気も(笑)やるならDVD特典になりそうですね^^;



 あ、エンドロールは最後までご覧になって下さい!最後の最後まで本編があります(^^)映画というものはエンドロールを含めて一つの作品であるんだなと再認識しました。


UDON@映画生活



『サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS 』  ‘優しさ’までも伝える能力―

出演■安藤政信、鈴木京香、寺尾聰、松重豊、内山理名、八千草薫  他・・・

監督■本広克行






<ストーリー>

 “サトラレ”とは周囲に自分の考えていることを悟られてしまう特殊な人間。彼らは皆天才的頭脳の持ち主だ。法律によって保護されてきた里見(安藤政信)は、自分がサトラレであることを知らない。新米外科医の彼は、有能だが患者のことを考慮して執刀することを許されず、当然恋も成就しない。そんな彼のもとに女精神科医、洋子(鈴木京香)が派遣されたことで、事態が急変する。


2000年  日本


(「映画生活 Gaga」 より引用。)





 この作品、好きなんですよね~(^^)


 『踊る大捜査線』シリーズ、スペーストラベラーズサマータイムマシーンブルース、そして現在公開中の『UDON』でお馴染み本広克行監督の作品。


 本作は佐藤マコトの同名漫画の映画化作品。オダギリジョー主演でドラマも放送されましたね。といってもドラマは観ていませんでした。映画がとても気に入ったのであえて観ませんでした。今となれば観ればよかったかな~なんて(^^ゞ


自分の考えている事が周囲に全て伝わってしまうという特殊能力の持ち主を‘サトラレ’といい、自分ではその能力に気付いていない彼らは類まれない高IQを持つ。そんな彼らを国は全力をあげて保護している。


 主人公・里見は『症例7号』と呼ばれるサトラレ。そんな彼を保護すべく国は洋子を里見のもとへ派遣することから様々なエピソードが展開される。そのエピソードは‘‘本広監督色満載’’。


 

 前半はコメディータッチ。サトラレである主人公の恋愛が描かれるのですが、笑える所が多いものの非常に切ないんですよね。サトラレであるがゆえの苦労や障害が笑と共に伝わってきます。サトラレである主人公・里見を見守る洋子の感情もここで少し変わっているのが伺え、この後の話しの展開に関わってきます。


 サトラレという能力をもし自分がもっっていたとしたら嫌だなと思います。自分が考えている事が周囲に筒抜けだなんて考えると恐ろしいですね。文句とかを心の中でいっていたらその人に分かっちゃうんですものね(笑)。しかし、サトラレの周囲のひとは彼がサトラレであるということを知っていても知らないフリをしなければならないのでトラブルは起きなそうですが・・・・(^^ゞ


 前半の恋愛に続き、様々なエピソードが展開されていく(三部構成・・・といえるかな?)。そのなかでサトラレという能力を持つ者の苦悩やこの特殊能力の負の面を洋子と共に観客も直面していく。そして映画は感動のラストへと向かうのですが、またこのラストエピソードが感動的なのです。


 『サトラレ』・・・・この作品は‘心’である事を「悟る」わけです。そこには他人を受け入れるという事 、思いやりの心を持つ事、コミュニケーションの重要性・・・・など当たり前のことだけれど忘れがちな、忘れられつつあることが描かれた作品なんですよね。この作品。


 ラストシーンは心揺さぶられました。美しい景色ともに描かれる優しさに涙・・・しかし悲しい涙ではなく‘爽やかな感動’の涙を流しました。・・・・監督、完敗で御座います!(笑)


 ストーリーも良かったのですが、本作は俳優の演技も素晴らしい。勿論主人公を演じた安藤政信も良かったのですが、特に主人公の祖母役・八千草薫の演技がとても良かったです。サトラレという能力をもつ孫をいつも温かく見守る存在の祖母。表情、立ち振る舞い全てにおいて温かみが出ているんですよね。なのでラストの感動が増しました。


 そして主人公・里見を見守る洋子役の鈴木京香の好演も光ってました。最初は保護するという目的で里見のもとにきた彼女が次第に里見と交流するうちに変わっていく姿が自然に表れていたと思います。



 監督らしい笑いと感動がある心温まるファンタジー作品(ファンタジーと捉えた方が無理な部分も受け入れられるかと思います。)。『踊る大捜査線』の映画版が駄目でしたという方もこの作品なら楽しめるはずです(・・・多聞(笑))。


 因みに本作出演者は他の本広作品にも登場している方が多いのでその点もチェックしてみては?




サトラレ@映画生活



プロフィール

るい

Author:るい
【好きな俳優】
堺雅人、堤真一(特にこの二人が好き!)、大沢たかお、織田裕二、天海祐希、深津絵里

【舞台】
劇団☆新感線に嵌まってます!
ここ最近毎月観劇。

観劇予定: 時計仕掛けのオレンジ / テンペスト / シェイプオブシングス / NODA MAP・南へ / 劇団新感線・港町純情オセロ 


【映画】
洋画、邦画、韓国、香港とジャンル問わず何でも観てます。
最近は邦画鑑賞率高いです。


【ドラマ】
踊る大捜査線のファンでNW捜査員。

SP-警視庁警備部警護課第四係-が心底好き。


【小説】
佐々木譲、今野敏、貫井徳郎、雫井脩介、横山秀雄、海堂尊を好んで読みます。


■物凄いマイペースにやっているので不定期更新です。
なるべく観たものは全て感想を書きたいなと思っていますが
書かない or かなり時間が経ってから書くこともあります。

■映画、舞台、好きな俳優、ドラマの話が多めです。
感想はあくまで私個人のものなので「あ~この人はこう感じたんだ」程度に受け止めてください。



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